バイオマス商品の例などについて
バイオマス商品とは、再生可能な生物由来の有機物を含む商品ということで、石油とか石炭のような限りある天然資源ではなくて、地球環境に負荷を与えることなく自然の力でいくらでも再生可能な資源を利用した商品を指しています。
もちろん一般的な農作物自体がバイオマス商品の定義に当てはまるわけですが、化石燃料の代替とか地球環境のことを考えた場合にはこれは分けて考えることが普通です。
最近よくあるものには、バイオマスを利用したプラスチック製品が挙げられます。
通常のプラスチックは石油が原料であり、一般的なレジ袋1枚に20mL程度は必要とされます。
これをたった20mLと見るか、意外と多いと見るかは人それぞれですが、人類全体で何枚のレジ袋が使われているかを想像してみてもよいかもしれません。
バイオマスを利用したプラスチックの場合、当然ながらその部分は石油を使用しません。
確かに最終的に燃やすと二酸化炭素は発生しますが、これは元を辿れば植物が空気中の二酸化炭素を取り込んだものですので、化石燃料を燃やす場合と違って大気中の二酸化炭素濃度を増やすことにはならないという特徴もあります。
他には、プラスチックではなくエタノールを作り、自動車とか飛行機の燃料の一部として用いることで環境負荷を減らそうとする動きもあったりします。
ただ、その原料として現に人間が食用としているような作物、例えばサトウキビを用いるような場合には、食料不足とか食料価格高騰を招くおそれもあります。